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【藤井厳喜アカデミー第3弾:国際関係論入門-激動する世界を透視する視座】 第7講 覇権国家交替の法則 ― 西暦1500年以降、世界の覇権国家はどのように変遷してきたか(動画2本&板書写真付き)

投稿日:2011,10,17

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【藤井厳喜アカデミー第3弾 : 国際関係論入門-激動する世界を透視する視座】
 第7講 前篇: 覇権国家交替の法則(1)

 YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=z0CcPUAYlgc
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm15910762

 西暦1500年から2000年にいたる500年間における世界の覇権国家の覇権国家の変遷を展望します。

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その前提に、先ず、西暦1500年に到る西洋世界の歴史を鳥瞰図的に見てみましょう。

 西暦の開始される少し前(B.C.27)に、ローマは、共和制から帝政に変わります。
このローマ帝国が、東西に分離するのが、西暦395年です。
ローマ帝国の成立から西ローマ帝国の滅亡まで、503年です。
東ローマ帝国は、東西ローマの分裂の後、約1000年継続し、1453年に滅亡します。
東ローマ帝国は、東西ローマの分裂から1058年、続きます。
ローマ帝国の開始から東ローマ帝国の滅亡までは約1500年です。

以上簡単に、500年単位で簡単にまとめる事が出来ます。
西ローマ帝国は、西暦開始の少し前に生まれ、約500年続きました。
東ローマ帝国は、西ローマ帝国の滅亡後、更に1000年続きました。
そして、西暦1000年前後が、西ヨーロッパにおける封建制度のピークです。
更にそして東ローマ帝国が滅びた西暦1500年前後からヨーロッパの近代が始まり、ヨーロッパが世界を席巻し、西洋の白人の国が、それからの500年、世界を支配します。

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1492年のコロンブスのアメリカ大陸到達と1519年のマゼランの世界一周開始が、ヨーロッパの世界制覇の始まりを告げました。
それ以後の500年間における、第一の覇権秩序は、スペイン対ポルトガルの対立軸でした。
共に、海洋国家イコール植民地帝国として、世界を二分しました。
両国は、世界の分割支配条約を締結しました。
それほど、この2カ国の力は強大であったのです。
しかし、ナンバー2のポルトガルが、スペインにとって代わることはありませんでした。

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彗星のごとく現れたイギリスは、1588年にスペインの無敵艦隊を撃滅します。
意外なことに、イギリスはこの後、直ぐに世界の覇権国家の地位についたわけではありません。
イギリスは、ピューリタン革命、王政復古、等を経て、国内が混乱します。
スペイン無敵艦隊を打ち破ってから、丁度100年後の1688年にイギリスは名誉革命を成し遂げ、近代化と対外的発展への準備を完成します。

 このイギリスは、押しも押されもしない覇権国家となりますが、このイギリスの第1のライバルになったのが、フランスでした。
フランスは、絶対王政の時代、そしてフランス革命後のナポレオン時代を通じて、、イギリスの前に大きく立ちはだかります。
しかし、イギリスはナポレオンを1815年、ワーテルローの戦いで破り、フランスの挑戦を見事に跳ね返します。

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 19世紀の後半、フランス以上にイギリスのライバルとなり、その覇権を脅かしたのが、ロシアでした。
イギリスは日英同盟を結び、日露戦争における日本の勝利を導いて、ロシアの挑戦を避けました。
日露戦争に敗北したロシアでは、革命が起こり、ロシアは力を失っていきます。


【藤井厳喜アカデミー第3弾 : 国際関係論入門-激動する世界を透視する視座】
 第7講 前篇: 覇権国家交替の法則(2)

YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=UU18gdqtBW8
ニコニコ動画 : http://www.nicovideo.jp/watch/sm15912127

ロシアに変わり、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、イギリスの覇権に挑戦していったのが、ドイツでした。
しかし、このドイツも、第一次世界大戦で敗北し、イギリスから世界覇権を奪う事はできませんでした。

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第一次世界大戦と、第二次世界大戦を通じて、イギリスは世界の覇権国家の地位から滑り落ちてしまいます。
これに代わって、覇権国家の地位に就いたのがアメリカでした。

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イギリスの覇権に挑戦したフランス、ロシア、ドイツは皆、「ランドパワー(大陸国家)」でした。言うまでも無くイギリスは「シーパワー(海洋国家)」です。

2つの世界大戦を経て、世界覇権はイギリスからアメリカの手に移りました。
そしてそのアメリカのライバルとして登場したのが、ソ連でした。
米ソの対立関係は「冷戦」と呼ばれましたが、この冷戦こそが第三次世界大戦でした。

 注目すべきは、イギリスの覇権に挑戦したライバル国が、イギリスに取って代わる事はなく、イギリスの覇権が崩壊した時は、これらの挑戦国家もまた、没落していったということです。
ナンバー1とナンバー2の対立軸そのものが崩壊し、その後には、全く新しい対立軸が登場したのです。

米ソ冷戦の後には、Chinaがソ連に変わる唯一のアメリカに対するライバル国家として登場しました。
しかし、今までの覇権国家変遷の法則が、正しいとすれば、Chinaがアメリカにとって代わる事は有り得ないでしょう。
むしろ「アメリカ対Chinaの対立軸そのもの」が、他の対立軸に取って代わられることになるでしょう。
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アメリカの力は、経済的にも軍事的にも、徐々に衰退してゆくでしょうが、相対的にはナンバー1で在り続けるでしょう。
世界は、複数の大国が支配する、不安定で無秩序な世界になってゆくのでしょう。
それは、群雄割拠の戦国時代と言い換えてもよいでしょう。
21世紀末まで、このような不安定な多極化の時代が続くように思えます。





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