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【藤井厳喜: Gemki Art Talk】シリーズ《日本における"放浪の芸術家"の系譜》動画付

投稿日:2011,08,02

※ 藤井厳喜、次回作『日本人が知らないアメリカの本音 』(PHP研究所・1470円、8月6日発売)が予約開始になりました。
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【Gemki Art Talk♪詩・俳句・芸術】日本における"放浪の芸術家"の系譜[H23/8/2]

 YouTube: http://www.youtube.com/watch?v=iPeC5SuJLwA 
 ニコニコ動画: http://www.nicovideo.jp/watch/sm15196024 


 私は詩人であり、俳人であり、種田山頭火の句が大好きです。

山頭火は放浪の詩人として有名です。

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しかし、よく考えてみれば、俳句の元祖といってもよい、芭蕉自身が又、放浪の詩人であったわけです。
更に幅を広げて考えてみると、円空仏の円空や、山下清も放浪の芸術家であったことが分かります。

 芭蕉が尊敬していた先行者は西行ですが、西行もまた、放浪の詩人でした。

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日本には確かに、放浪の芸術家の系譜というものが存在します。

 「日本文化」というと人は直ぐに、コメ作りを中心とする農村共同体の事を思い浮かべます。
村落に定住した人の、コメ作りを中心とする文化は、確かに日本文化の基底を成すものです。
しかし、日本文化はそれだけではないはずです。


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 西行、芭蕉、山頭火と連なる、「放浪の芸術家」、西洋風にいえば、吟遊詩人の伝統というものも存在します。
単に詩人にとどまりません。

「自由民」として、都市や村落共同体を自由に行き交っていた多くの人々も又、日本の文化の一部です。
西洋におけるジプシーのような伝統から日本の能・狂言や歌舞伎という芸術も生まれてきました。
このような「自由民」の伝統もまた、日本文化の伝統の一部です。

 定住民と自由民にはそれぞれ果たすべき役割があって、お互いに、相手なくしては、十全の存在とは成り得ませんでした。
このような交流の中から、自由闊達な日本の文化が生まれてきたのです。

 そもそも「商人」というものも、元来は、自由民的な存在でした。
モノを流通させる人々は、必然的に移動しなければならなかったからです。
商業経済、通貨経済の発達にとって「移動の自由」は不可欠の要素でした。

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 それはともかく、こういった自由民、そして「放浪の芸術家」の系譜から日本文化を見直してみる事も必要であると思います。

固定したステレオタイプの認識にとどまるのではなく、自由な新しい発想で、日本文化を捉えなおしてみる事が必要でしょう。

そうすれば日本文化は意外に世界に向かって開かれた国際性と世界性のあるユニークな文化である事が分かると思います。

 今後も、不定期でこのような形のカルチャー・フリー・トークを続けたいと思います♪

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 ※ 映像の中でも御話ししました「黒門町句会」については、こちらのページをご参考下さい。
http://www.gemki-fujii.com/blog/2009/000432.html



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