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チュニジア、エジプトから始まるカオスの時代:インテリジェンスから見た中東動乱の裏側(中東取材対談5本付)

投稿日:2011,02,24

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 日本のマスコミが絶対報道しない中東動乱の深層について、シリーズでお伝えします。

1/5【取材ガイダンス】チュニジア、エジプトから始まるカオスの時代



YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=3OznXBvqF_c  
ニコニコ動画: http://nico.ms/sm13697107

 一部では、今回の一連の事件を単純に「民主化運動」と捉えている人々もいるようですが、全くの日本的「お花畑」の中での勘違いでしかありません。
また、アメリカが様々な謀略を仕掛けているのも確かでしょうが、それも全体のストーリーのごく一部にしか過ぎません。
 欧米の情報機関も全く予想できない方向に事態は急展開しています。
一言でいえば非常に大きな「無秩序(カオス)」が中東から発生し、全世界を呑みこみそうな勢いです。
 我々への直接の影響で言えば、原油は確実に高騰します。
ゴールド価格は原油に輪をかけて急上昇するでしょう。
これが元々不景気で二番底に落ち込みつつある日本経済を、更に加速度的に劣化させるのではないかと憂慮しています。

 イギリスのキャメロン首相は急遽、中東を訪問しました。自国の権益を守る為に、必死の外交です。
こういう時にはイギリス人も、恥も外聞も無く、素早く行動します。
エジプトは、この混乱を逆手にとって、先進国に対して、債務放棄(借金の棒引き)を要求してきました。
世界はどの国の外交もしたたかです。
したたかでないのは日本外交だけです。

この後、イギリス在住で国際情勢の裏側に詳しい、友人でマダガスカル大統領顧問をなさっている小松啓一郎さんとの対談を紹介致します。(4本の動画)
日本のマスコミが伝えていない情報ばかりです。
是非、注意深くご覧ください。


【小松啓一郎&藤井厳喜・中東問題取材対談1】中東動乱の裏側:インテリジェンスから見たチュニジアとエジプト (収録は2011年2月23日)



YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=mNTXkeKkaNI
ニコニコ動画: http://nico.ms/sm13697412


 対談者の小松啓一郎さん(Komatsu Research & Advisory 代表、マダガスカル大統領顧問)は、昨年12月上旬、チュニジアとカイロを訪問されました。

Komatsu Research & Advisory
http://www.komatsuresearch.com/

 騒乱の起きるほんの数日前ですら、町は首都チュニスもエジプトのカイロも全く平安でした。

チュニジアは旧フランスの植民地で、チュニジアの治安情勢に最も精通しているのはフランスだと言われていますが、フランス政府も今回の暴動については全く予知していませんでした。
暴動はまさに、突然起きたのです。

この暴動の背後にいて、最も重要な役割を果たしているのが、恐らく「AQIM」です。
アルカイーダ・イン・イスラミック・マグレブという、マグレブ地方におけるアルカイーダの別働隊です。
AQIMはフランス政府に対して、宣戦布告をしており、フランスをバックに独裁権力をふるっていたベン・アリ大統領にも攻撃の矢を向けていました。

★小松啓一郎先生のHPは此方。
Komatsu Research & Advisory
www.komatsuresearch.com



【小松啓一郎&藤井厳喜・中東問題取材対談2】中東動乱の裏側:インテリジェンスから見たチュニジアとエジプト



YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=_-UsJ3gOoRI
ニコニコ動画: http://nico.ms/sm13697799

エジプトにおいては、やはりムスリム同胞団の動きが反ムバラク運動において重要な役割を果たしていました。
恐らくムスリム同胞団が仕掛けた運動ではないでしょうが、彼らが反ムバラクの運動の中核の一つであったのは確かです。
ムスリム同胞団はいくつもの分派の横に繋がったネットワーク的な組織です。
言いかえれば、いくつもの顔を持った多面体的な組織です。

西側のマスコミには比較的穏健なグループが対応するので、西側マスコミではムスリム同胞団は穏健な組織であり、原理主義的な過激な集団ではないとの評価も有りますが、これは明らかに間違っています。
かつてサダト・エジプト大統領を暗殺したのもムスリム同胞団の仕業でした。
また、アルカイーダのNO2のザワヒリはムスリム同胞団の出身です。

ヨーロッパ先進国は、多くのイスラム系外国人を受容してきましたが、これが国内で大きな問題を生んでいます。
先進国が標榜していた多文化主義は全くの幻想にすぎませんでした。
低開発国からの移民を多文化主義的に受け入れるという政策は完全に失敗したのです。
少なくとも英独仏をはじめとする、ヨーロッパの人々は、そのように認識しています。
実験は行なわれ、失敗に終わりました。
日本人は、今からもう、実験をする必要はありません。
ヨーロッパの失敗した実験結果から教訓を学ぶべきです。



【小松啓一郎&藤井厳喜・中東問題取材対談3】中東動乱の裏側:インテリジェンスから見たチュニジアとエジプト



YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=KizVJkqJsX4
ニコニコ動画: http://nico.ms/sm13698056 


イスラム世界では宗教と政治を分離に成功したと言われるトルコですら、イスラム原理主義が力を得ています。

 イスラム教では政治と宗教が一致する事が理想ですから、我々が当然と考える「政治と宗教の分離」は不可能であり、我々の近代的価値観をイスラムの人達が共有する事は難しいでしょう。

 世界的な無秩序化の流れは、ヨーロッパ内にも起きています。
アイスランドは国民投票で対外債務の踏み倒しを決議しました。
ギリシャやアイルランドでも、IMFの押しつける厳格な緊縮財政に反発する声が強烈に起きています。
中東程ではありませんが、金融危機を媒介として、ヨーロッパ内にも既存の秩序を崩壊させる動きが起き始めました。
更に、その手段となっているのが、携帯電話やインターネットという手段です。

携帯電話は低開発国でも驚異的な普及を見せています。
電機のないアフリカの奥地にまで携帯電話は普及しています。
携帯端末によって、貧富の実態を目の当たりにした貧困層の人々は、「富裕層」に対して、暴力的な抗議活動をするようになりやすくなります。

 グローバル化時代のEUにおける高齢化政策と移民問題の関係についての実態についても、レポートして頂きました。


【小松啓一郎&藤井厳喜・中東問題取材対談4】中東動乱の裏側:インテリジェンスから見たチュニジアとエジプト



YouTube : http://www.youtube.com/watch?v=tPhlgjMcKjc
ニコニコ動画 : http://nico.ms/sm13698270


 アメリカのノーベル経済学者のスティグリッツは次のように警告しています。
「国債の格付けが高く、経済成長率が順調でも、その国の安定を保証する事は出来ない。社会的にある程度、公平な分配が行なわれており、国民が公平さを実感できなければ、エジプトで起きたような騒乱は起きうるものである」

 今や、縄文時代のような生活をしているアフリカの僻地の住民も、最新の携帯電話の画面で、先進国の最も豊かな人達の生活を垣間見る事が出来ます。
これが彼らの非差別観と、怒りに火をつけるのです。

 現状を単純なアメリカ謀略論のみで片付けるのは明らかに誤りです。
ムバラク政権に関して言えば、暴動がコントロールを超えた段階で、オバマ政権はムバラク政権を意図的に見捨てたのでしょう。
ムバラク政権を最後まで支持する事によって、ポスト・ムバラクの政権が反米的になる事を恐れたからです。
ムバラク追放運動の中には、明らかにアメリカとコンタクトを持ち、アメリカが育てたと言ってよい勢力も有りました。
「4月6日青年運動」などがその好例です。
アメリカはセルビア、ウクライナ、グルジア等での反独裁民主化運動を公然と応援し、そのノウハウを輸出して来た事も敢えて公開しています。
謀略外交ではなく、寧ろ、「公開外交(オープン・ディプロマシー)」世界中にその成果を誇っています。

しかし、そのアメリカにしても、また中東に深いインテリジェンスを貼りめぐらしているイギリスやイスラエルにしても、今回の様な爆発的な政治騒乱が起きるとは、全く予測できなかったようです。
その意味で今、欧米の情報機関は、深い反省の時期にあるようです。


《藤井厳喜・イベントのお知らせ》

公開時局 講演会 :
 第四の国難、我らは何をなすべきか?
 『情報戦争』 で亡国に向う日本!

日 時:平成 23年 3月 26日 14:00から16:30(13:30 開 場)

講師: 藤井厳喜

会 場:柏市中央公民館 5階講堂(柏市役所隣り)
     柏駅より徒歩 約15 分
     柏市柏 -8-12 
 TEL  047-164-1811

参加費: 500円  

主 催:教育を正す東葛市民の会
連絡先:04-7173-9882(小野)


▼尖閣侵略、NHK捏造事件、外国人参政権、歴史教科書問題、靖国問題、「南京事件」 …全ての問題の本質は、 『情報戦争』 で日本が敗北しつつあることにある。
▼現代では「武器を使う戦争」以上に、宣伝により大衆を洗脳する 『情報戦争』 が大きな力を持っている。
▼中国共産党は、日教組と日本のマスコミをその影響下に置き、日本人を洗脳し、着々と日本の 属国化を進めている。
▼日本人は、今こそ 『情報戦争』 の全体像に目覚めなければならない。
▼TPPや、ウィキリークス問題も、 『情報戦争』 の一環である。
▼中東情勢で変わり、益々混迷する世界と日本の今後等々、
メディアが伝えない最新の世界情勢について、情報戦争最前線について、大いに語ります。

※ 藤井厳喜へのメッセージ、講演や仕事等の依頼も、以下アドレスまでお願いいたします。

ケンブリッジ・フォーキャスト・グループ事務局e-mail : info.cfg.future@gmail.com

★ 【 Cambridge Forcust Group of Japan.Co 藤井厳喜チャンネル】
   http://www.youtube.com/user/zingrace1213 (登録自由)







 ↑ 好評発売中!是非、御感想をお寄せ下さい♪ 
「日本はニッポン!」特設ページ( http://www.sowa.ne.jp/nippon/ )も出来ました。




↑ 「無制限戦争(超限戦)」をまとめたこの著作は、情報戦争とアジア情勢の教科書として長く使える形を想定して書いたものです。通常の単行本3冊分のボリュームですが、是非、ご参照ください。




★ 品切れしておりました、「永久国債の研究」が、増刷されました!!