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メキシコの友人との対話

投稿日:2010,01,11


当初、昨日も、もう少し時間があれば、アメリカやメキシコ等で取材したりした事、現地情報全般、また、アメリカでの情報戦争の観点から見た、「サブ・カルチャー・ビジネス」事情などを、話そうと思っていた。

前夜、急遽、第一部からも出演になったという連絡を発表し、多少準備していた事もあったが、最終的には第二部のみの出演に、当日また急遽、ドタキャンの変更となった為、話す事は出来なかった。
そこで、この私のブログや他の場で、それらのテーマについては、少しずつ紹介していきたいと思う。


(※ 以下は、メディア論とは関係なく、年末到着後、直ぐの政治情勢に関して意見交換をした時の話である)
【メキシコの友人との対話】

 この年末年始、海外出張期間の私の友人との対話を紹介したい。

 彼の年齢は60歳。
息子同士が友人だったので親しくなった。
当地に来る度に、ビールなど飲みながら、メキシコの政治経済情勢を率直に語り合う仲である。
 彼の本職は、工作機械の輸入商だが、近年、州議会議員を務めた経験もある。
現在議員ではないが、政治情勢には通じている。

 所属は、現大統領の与党の「国民行動党」(PAN=パン)で、規制緩和・自由市場重視派である。

 本人のプライバシーを守る為に、セサル・アルバレス(Cesar Alvarez)という仮名で登場してもらう。
イニシャルで、以下、CAと約する事にする。

私(Gemki Fujii)の発言の方は、GFとしてある。
2009年12月下旬の対談の要約である。


GF : ご無沙汰していて、ゆっくりお話するのは久しぶりですね。

CA : 全くですね。私も忙しいもので失礼しています。

GF : 早速ですが、スペインとアルゼンチンがシナの前大統領(国家主席)江沢民に逮捕状を出したという事で、これについてのメキシコの反応はどんなものでしょう?

CA : 残念ながら、一般人の関心が高いとは言えません。
    私はインターネットで知りましたが……。シナ(註:スペイン語ではChina「チナ」と普通に言う)における人権抑圧がそれほど酷いとは、私も認識していませんでした。
   それにしても、政治犯を死刑にして、その内臓移植が利権化しているというのには驚き、呆れました。

GF :2009年12月、そのシナの大統領(国家主席)に会いに、日本の与党の国会議員が120人も出かけていきました。恥ずかしい事です。

CA : 国会議員がそんなに多数、外国の首脳に会いに行くという事自体、世界の外交史の中でも異例の事でしょう。

GF : しかもその翌週には、12月15日にですが、シナの副大統領(国家副主席)習近平が、天皇陛下に異例の引見を賜りました。
    私たち、日本の保守派はこれに反対しました。
    理由は2つ。     第一は、この習近平(シー・チンピン)なる人物は、2009年7月5日以降に起きたウルムチでのウイグル人大虐殺の直接の責任者だからです。
    第二に、外国要人が陛下の拝謁を賜るには少なくとも1か月前にその旨を請願しなければならないという宮内庁のルールを習氏が破ったからです。



CA : 天皇陛下と習氏の会見は、私もTVニュースで観て、日本とシナの関係はとても良好なのだ、との印象を受けていました。
    日本は、オキナワのアメリカ軍基地の移設問題で、アメリカとも揉めているそうで、外から見ると、日本はアメリカと離れて、シナと親しくしてゆこうという外交方針をとっているようで、少々心配していました。

GF : 我々、保守派は反対しているのですが、残念ながら、現在の民主党政権はそういう方針です。



CA : 日本の民主党の指導者たちは、スペインとアルゼンチンが公的に、シナの前大統領を起訴している事を知らないのでしょうか?
    シナ派共産党一党独裁体制ですから、前・江沢民政権と現・胡 錦濤政権に本質的違いがある訳ではありません。
    前政権を追及しているという事は、現政権をも糾弾している訳です。
    日本の政府はどうも人権や自由と言う事に関しては、非常に鈍感なのではないか、という印象を持たれてしまいますよ。
    これは日本にとっては良い事ではありませんね。
     アメリカやヨーロッパの国々は、シナに対して実利外交をやる一方で、人権や環境問題では、シナを批判もしています。
    たとえば、チベットの指導者ダライ・ラマ師は、アメリカに行けば大統領と会えますが、日本では外務大臣にも会えないそうですね。

    日本は金儲けに忙しく、人権や環境はどうでもよい国だ。
   世界中でそう思っている人が多いと思いますよ。

GF : 習近平は日本に来る前、メキシコにも来訪していますね。

CA : その通りです。
    実はその時のメキシコ政府の対応は、あまり胸の張れるものではなかったのです。
    メキシコ国会は、いわゆるワン・チャイナ政策を認める決議をし、習近平はそれへの謝辞を述べてメキシコを去りました。
     私はあなたから聞いて、台湾人の大部分はシナ人ではない事を知っていますが、メキシコ人の殆どは、台湾もシナ人の国だと思っていますよ。

GF : 最近、メキシコにおけるシナ人の数が増えているようですが?

CA : 具体的な統計数字は分かりませんが、それは確かだと思います。
    政府の移民政策が大きく変わったとは、聞いていませんが…。
     この町(サン・ルイス・ポトシ市)にも随分、シナ料理屋が増えました。
    シナ人は利己主義者で、我が強く、評判はよくないのですが、数だけは増えた。
    先日も、この町のシナ料理屋が食中毒を起こしたという話を聞きましたが、実態はよく分からない。
    メキシコのような貧しい人の多い国に何故、来たがるのか分かりません。
    メキシコの南の、グアテマラやニカラグアにも、シナ人が流入しているとの話です。
    先日、この二つの国に出張した友人から聞きました。

    こういった中米の小さな国の市民権を入手する事は、それ程、難しい事ではないのです。
    実際上、金で国籍を買う事も出来るわけです。

GF : メキシコは、石油をはじめ、天然資源は豊富な国です。
    また農業・漁業も盛んです。
    ここら辺を、シナは狙っていると思います。
    今、シナは世界中の資源を貪欲に我が物にしようと謀んでいます。

CA : メキシコ人として、その点は大いに注意してゆきたいと思います。
    アドバイスを感謝します。有難うございます。

GF : こちらこそ、今日はお忙しいところ、どうも有難うございました。


                    (了)

【アナウンス】
 2週間強、日本をあけて海外であった為、その間に届いた情報関係の整理、連絡事項や事務処理関係だけで、机の上が凄い事になってしまっている。
 昨夜のトーク・ライブについても、また、音声のみのポッド・キャスト形式や、収録した映像等についても、YouTubeで情報公開をし、UPする予定だが、「緊急」「急ぎ」の連絡関係の処理に追われるだけで…今日はとても手が回らない状態だった。
 至急、緊急の打合わせや前から決まってあった行事、締切関係、経済記事など、それらと並行し、体力(睡眠)回復も心がけつつ、少しずつ順々にフォローしていきたいと思っている。