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メキシコ発、豚インフルエンザの猛威!

投稿日:2009,04,25

メキシコで豚インフルエンザ(スワイン・インフルエンザSwine flu)という恐ろしい感染症が勃発し、恐ろしい勢いで拡がっている。

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4月25日の朝、メキシコの家族と連絡を取ったが、既にメキシコ全土で68人が死亡し、感染者はおそらく1000人前後に及んでいるということだった。

日本でも25日の午後から、テレビでは一部、そのことが報道され始めた。
CNN・TVをみたところ、この流行病のことを『Swine Flu』とよんでいる。
Fluとはインフルエンザの略語のことである。

日本のテレビでこれからメキシコに向かう渡航者への成田空港でのインタビューを放映していたが、
全く危機感に欠けるので驚いた。

どうやら、この病気は「人から人へ空気感染する病気」のようで、その為、急速にその感染が広がっている。
アメリカでは、テキサス州とカルフォルニア州で既に8人の感染者が出ている。

兼ねてからこのような「人から人へ空気感染する新型ウィルス病の発生」が科学者により予想されてはいたが、それがシナや東南アジアではなく、メキシコで起きたことは意外だった。


ある種のSFパニック映画は、この手の新型ウィルスによる脅威をテーマとして作られてきた。
実は、4月8日の帰りの飛行機の中でも、その手の日本映画を観ていた。
この映画の設定では、フィリピンの離島で発生した新型ウィルスが日本を襲うことになっていた。

まさにSF的な恐怖が現実のものとなってしまった。

おそらくこのウィルス感染症の脅威を日本人は過小評価しているのではないか。

例え、アメリカとメキシコの国境を今、閉鎖したとしても、アメリカ国内における感染の拡がりはかなりのものになるであろう。
発祥地であるメキシコへの人的かつ経済的被害が膨大になるのみならず、アメリカ社会にも甚大な被害を与えることになるのではないか

場合によっては、日本とメキシコの間の渡航が禁止されるのみならず、日本とアメリカの人の往来も一時的に禁止される可能性すらあるだろう。
さらに、心配すべきは、相当量のメキシコの豚肉が日本に輸入されていることである。

検疫が強化されれば豚肉による脅威は排除されるとは思うが、メキシコからの食糧輸入はかなり多く、これは日本、メキシコ両国にとって、かなり大きい経済的ダメージとなるだろう。

メキシコに家族のいる私としては、悪い予測はしたくないが、電話で聞くところによれば、
メキシコは今やパニック状態である。

豚インフルエンザといいながら、一番多くの死者が発生しているのは、農村ではなく、首都のメキシコ・シティである。
明らかに人から人への空気感染の可能性が高く、その感染力も、レベルの高いものであると思われる。

テレビや新聞で見る限り、日本政府の対応もあまりにのんびりしたもののように思えて、極めて心配である


今、観光旅行で、もしくは不要不急の用事でメキシコに出て行くというのは、あまりにも無謀で極めて危険な行為である。

日本のマスメディアのこの事件に関する報道は、あまりに矮小化されており、はるかに大きな警告を発していなければならないはずである
極めて無責任である。
メキシコに滞在しているとき、日本で報道されている北朝鮮のミサイル発射のことが殆ど現地では報道されていないことを、このブログで書いた。
日本のマスコミは、北朝鮮ミサイル発射に関しては、過剰報道で国民のパニック的心理を引き起こした。
今回のメキシコの豚インフルエンザでは過少報道で、国民に与えるべき警告を与えていない

全く逆の事例ではあるが、いずれも日本マスコミの欠点をさらけ出している。